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手打ちパスタ Part2

 今日のパスタは、カッペレッティです。 「帽子」という意味の詰め物パスタの1種です。

026 こんな感じです。 最後に指に巻きつけて作るんで、指輪みたいです。 僕の指は太くて、短いんで、ちょっと不恰好な形になってしまって、すいません。

 エミリオ・ロマーニャ地方の呼び方です。 イタリアは、地方や地域によって、同じパスタでも名前が変わります。 覚えるのが大変!

 ちょっと小さくなると、ボローニャではトルテッリーニ、マントバではアニョーリ、他にカッペラッチなどいろいろ。 スープに浮かべて、食べるのが一般的です。 クリスマスのお昼は、これを必ず食べる地域もあるようです。

 その上、その形から、“ヴィーナスのおへそ”と呼ばれるトルテッリーニには、甘い詰め物をした揚げ菓子まであります。 日本で言うと、おはぎって感じかな?

 今回の中身は、帆立のムースです。 イタリアでは、リコッタチーズ とか、余った肉の煮込みなんかを詰めることが多いんですが、ちょっと趣向を変えてみました。 でも、あんまり、詰め物をおいしくすると、餃子になっちゃうんですよね~ 以前、僕のつくったラビオリを食べてもらった方に、「おいしいけど、餃子みたい」っていわれたことあって、それ以来、バランスに気を付けてます。

 フルーツトマトをいためて、軽く煮込んだソースで食べていただきます。 セオリー通りだと、セージなんかで香りをつけた溶かしバターで食べるのがパターンなんですが、おいしいけど、食べ飽きちゃうんで。

 結構、イタリアの味付けって、量をたくさん食べて、おいしく思えるような感じにしてあるので、単調なことが多いんです。 日本人は、そんなにたくさん食べれないし、いろいろなものを少しづつつまむ食べ方なんでちょっと、アクセントをつけてあげないとぼんやりした印象の料理になってしまいます。

 ま、でも素朴な味が好きなんで、わざとそのままにちょっと田舎っぽい感じにすることもあります。 今、出してる“山形産 新そばのピッツオケッリ”なんかがそうです。 そば粉を練りこんだパスタをじゃが芋やきゃべつと一緒にゆでて、その上から温かいアンチョビソースをかけます。、見た目もあんまり良くないし、シンプルな味付けですが、けっこう好きです。 おかげさまで、お客様にも好評で、売り切れました。

 パスタは、やっぱりスパゲッティが人気なんですけど、せっかくレストランに来て食べていただくのなら、手打ちパスタを食べていただきたいというのが正直なとこです。 スパゲッティなら家でも食べれますし、これだけポピュラーになってくると、味噌汁みたいに家庭それぞれの味というか、その人それぞれの好みがかなりある感じがします。 なかなか、それに合わせてピンポイントにおいしいいものを作るのは難しい気がします。

 まだまだ、たくさんの種類の手打ちパスタがありますので、少しづつですが、ここ板橋大山に紹介していこうと思ってます。 そのうち、お客様に「今日は、なんかおいしい手打ちある?」なんて言われる日が来るといいな~ がんばります。

 このブログを書いてて気づいたんですけど、よくよく考えてみるとおかしい話ですよね。 ここ板橋で、カッペレッティをやってるっていうのが・・・ イタリアに置き換えてみると、ローマからちょっといったとこの街でレストランに入ったら、いきなりメニューに“ほうとう”があるようなものです。 うーん、イタリアでほうとうなんて食べれんのかな?  

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栗ガニって・・・

023_2  左が栗がにです。 毛蟹とそっくりなので、よく毛蟹として売られてるみたい!(今、流行の偽食材!)

 毛蟹より、小さくて、甲羅がひし形で、とげとげしてて、色がちょっと黒い感じです。 毛蟹のほうが、ミソのおいしさは上ですが、身は遜色ありません。 ロシア産の毛蟹(安い毛蟹はほとんどこれ)のミソはおいしくないんで、それより、栗蟹のほうが数段おいしいです。

 セレーノでは、パスタのソースにしてます。 正直、この時期、北海道産の毛蟹は高すぎて、僕の作り方だとパスタなのにすごい値段になっちゃうんで、トラットリアの値段じゃなくなっちゃいます。

 最初に、生きたまま、殻と身とミソに分けます。(かわいそう)  栗蟹は殻が固くて、ちょっと大変・・・  からで香味野菜やハーブと一緒にだしをとって、別の鍋で、トマトといためた身とあわせます。 その後、最後にカニミソを入れて、軽くひと煮立ちさせて、出来上がり! 蟹って、身だけにしちゃうと、すごい少なくなっちゃうんで、たいした量できません。

 パスタはキタッラを合わせてます。断面が正方形の手打ちのロングパスタ。特殊な器具でつくるんですよ。 セレーノのオープン前に、イタリアに行かれてたうちのソムリエの友人の方に頼み込んで、買ってきてもらいました。

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 こんな器具です。キターラともいいますが、ギターという意味です。 四角い箱状のものに、ギターの弦のように、鉄線が張ってあります。 弾くと音もしますよ(笑) その上に、厚めに伸ばしたパスタを置いて、上から麺棒を転がしながら押しつぶすと、鉄線の間で切れてパスタが出来上がるという仕組みです。 出来上がったパスタの正式名称は、“マッケンローニ・アッラ・キタッラ”といいます。 ちょっと太いのと、押しつぶして切るのでソースがからみやすいんでラグー系のソースと合います。 アブルッツォでは、羊とピーマンの煮込みのソースが定番です。

 イタリアには、数え切れないぐらい手打ちのパスタの種類があります。 その上、同じパスタでも、地域ごとに名前が違って、覚えるのが大変! 少しづつですが、みなさんに僕の知ってる範囲で紹介していきたいと思っています。 ま、でもメニューにスパゲッティがないとソムリエに怒られるんで・・・ 板橋の大山という土地柄、スパゲッティは外せないので。

 明日からは、“ピッツォケッリ”というそば粉のパスタもメニューに登場します。 じゃが芋とキャベツと一緒にアンチョビオイルのソースで。 素朴な味ですが、結構おいしいんですよ。 是非、お試しのほど!

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ジェリーのチーズ

 “トムとジェリー”覚えていますか? 若い人は知らないかもしれないけど、(あ、年がばれる!) 

 小さいころ、僕の中のチーズのイメージは、あれでした。 ジェリーの体が入るほどの穴が空いたチーズ。 給食についてくる三角のチーズには、穴が無いのが不思議でした・・・

 今、思えば、ジェリーが食べていたのは、エメンタールだったのでしょうか? 僕が食べてたのは、プロセスチーズでした。 そういえば、ハイジも毎日、山羊のチーズ食べてましたよね! いつも、野菜のスープと、山羊のミルク、パンに乗っかった山羊のチーズだったような気がします。 ヨーロッパの人にとって、食事とチーズは切っても切れない関係みたいです。

 ここ、大山のセレーノでは、エメンタールはありませんが、イタリア産のナチュラルチーズを取り揃えてます。 トラットリアと銘打ってますが、ワインを主体とした店にしたかったので、チーズは外せません。

023 今の品揃えは、左の写真の感じです。 イタリア料理では、ご存知のとおり、結構頻繁に料理にチーズを使うので、パルミジャーノ、ゴルゴンゾーラ、タレッジョは、たいてい、切らさず常備してます。 後ろの列の左から順です。

 手前の列は、チーズの盛り合わせ用で、エルボリナート・アル・ペペロンチーノ、クルティン、サルヴァ、トミーノ・ダ・クオチェーレです。 いつも、とってるチーズ屋さんのお薦めのやつです。

 
 板橋だと、フランスのチーズはあっても、なかなかイタリアのチーズで、こんなチーズを置いてある店はないのではと自負してます。 ま、現実にはチーズの盛り合わせは、あんまり頼まれないんで、量は、ちょっとづつですけども、赤字覚悟で出血大サービスってとこです。 結構、チーズって高いんですよねー 

 今のお薦めは、クルティンです。 なんと、トリュフ入り! 変な安いトリュフなんかより、よっぽど、香りもしますし、噛みしめるとトリュフの香りが口いっぱいに広がります。 ぜひ、お試しを。

 セレーノでは、チーズの盛り合わせは、前菜のところにかいてあります。 本来は、食後に食べるものですが、結構イタリアでは、前菜の食材としてもつかいますし、果物とあわせて、前菜代わりにというパターンもあることですし、ここにしました。
 なかなか、食後といっても、その習慣が無い僕たち、日本人には難しい感じですし、なにより、ワインのつまみとして最高なんで。

 枝つきの干しブドウとか、干しイチジク、ブドウのコンポート、オレンジのジャム、黒胡椒なんかを添えて出してます。 あわせると、結構おもしろいんですよ。 あと今の時期だったら、洋ナシとゴルゴンゾーラとかすごく合います。 スペインのシェフのかたで、チーズひとつひとつに、それにあうものを選んで提供されている方もいて、おもしろいなと思いました。 真似しようかとおもったんですが(笑)、結局、要素を提供してお客様に自分であわせて、相性を発見してもらうほうが、いいかなと思って今のスタイルにしました。

 チーズをすこしづつつまみながら、ワインを傾けるなんて、ささやかですけど、最高の贅沢ですよね。 なんだか、飲みたくなってきました。 もう、寝ないと・・・

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木曜は鬼門!

 なんででしょうね~ 木曜はたいてい、お客様の入りが悪いです。 ま、いつも、そんなにはいってないんですけど・・・(笑)  定休日、月曜から木曜に変えたほうがいいのかなって話、いつもしています。

 都心では、木、金はかきいれどきなんですけど、やっぱり大山は違うのかな。 土、日の夜が入りますし。 でも、終わった後、偵察がてら近くの居酒屋さんにいったら結構はいっているし。 大山じゃ有名な、あの矢の絵のとこなんで、いつも混んでんですけど、うちもあやかりたい。

020  うちのお店、セレーノは、知ってる方もいらっしゃるかもしれませんが、大山では、高級な喫茶店が20年近く営業してた場所で、外も、内装もほぼそのままでやってます。

 実は、開店時にそんなにお金がなかったのもありますが、ふたりとも前のお店が大好きで、以前からこんなお店ができたらなと思っていました。
 分厚い米松の一枚板のカウンター、古い民家の古木を使った内装、木を張り合わせた床、カウンターと同じ材質の看板など、数え上げたらきりがないくらい、いいところです。 20年経って、使い込まれた感じもでてきて、落ち着いたおみせでした。 自分では、こんなにお金をかけたお店はできないので、店造りの参考にしようとおもっていました。

 運よく、前のオーナーの方のご好意もあって、借りることができて、今のセレーノがあります。  都心から少しはなれた場所で、駅から近く商店街から一歩曲がった路地と、想定してたとおりの立地です。 舞台は整いました!

 ここまでは、良かったのですが、板橋区の大山東上線はなかなか知らない人にとっては未知の領域みたいです。
 十年以上、中板橋に住んでいる僕には、わからなかったんですけど、ほとんど、池袋どまりで、その先というのは・・・ 知り合いの方や、友達も、来てもらって、「池袋からこんな近いんだ~」とか、「想像したのと違って、賑わった商店街のとこだね。」とか、板橋区民の僕からしてみると、結構、失礼な感想でした。 よっぽど、田舎でやってると思われたみたい。

 でも、本当にいいとこですよ。 物価も安いし、昔ながらのお店もけっこうあるし、大きな商店街(遊座大山、ハッピーロード大山)、ちょっと足をのばせば、自然もあるし。 ま、一度、散歩がてら、商店街でもぶらりと覗いてみてください。 いろいろ、楽しいですよ! そのあと、うちのお店に来ていただければ、なお、たのしいですよ(笑)

 東京の数少ない下町のトラットリアとして、地域に根付いて、すこしづついいお店になっていければいいなと思っています。 みなさんの貴重なご意見、お聞かせください。 よろしくおねがいします。

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寒くなってきましたね~

 少しずつですが、だんだんと寒くなってきました。 お鍋の季節ですね! ぼくは、やっぱり、“水炊き”が一番好きです。 あと、“おでん”もいいですよねー 博多風にすじ入りのやつ。 肉のすじです、東京にきて、はじめて、練り物のすじ知りました。 あと、ちくわぶとかも九州じゃ見なかったな~ あ、こっちには、げんこつとかもないですね。

 でも、忘れかけてましたが、うちは、イタリアンレストランです。 鍋だすわけにも、いかないわけで、残念!(笑)

 イタリアで、鍋に近いものといえば、まず、思い浮かぶのは、ピエモンテなんかで有名な“ボッリート・ミスト”です。 フランスの“ポトフ”に近いですが、専門のレストランもあって、保温性のワゴンでサービスされる豪華なものもあります。
 数種類の肉を一緒に煮込んで、三種類ぐらいのソースで食べます。 野菜やソーセージもありますが、民族性の違いでしょうか、ほとんど肉です。 肉のおでんですね! それ自体の味は、肉から出るだしだけですから、香草のソース、ピーマンとトマトのピュレのソース、マスタード風味のシロップづけの果物のソース(?)なんかで食べます。 うちの店でも、やりたいな~ でも、肉の種類は、絞んないとただでさえ、量多すぎとよく言われるんで・・・ あ、昨日も、常連のお客様に「多すぎるよ~、自分を基準にすんなよ~」と言われてしまいました。

 あと、鍋に近いのは、やっぱり、イタリアの海辺の街ではどこでも見られる“ズッパ・ディ・ペッシェ”ですね。 名前や作り方も街や地方によってそれぞれぜんぜん違いますが。 ブロデット、ブッリーダ、カッチュッコ、カッソラ、いろいろあります。 赤ワインで煮込むものもあるんですよ! 基本はやっぱり、その海でとれた小魚を煮込んだものですが、フランスの“ブイヤベース”みたいに入っているものが、豪華なやつもあります。 Cacciuccoなんかは、綴りにCが五つ入っているので、かならず、魚介類を5種類いれなければならない、なんて説もあります。 ズッパ・ディ・ペッシェも、そのうち、メニューに登場予定です。 こう、ご期待!

 鍋とは、違うんですが、個人的に好きなのは、“ミネストローネ”です。 なんだスープか、とおっしゃるかもしれませんが、イタリアの田舎のものだと、スープは、あまりなく、具沢山で野菜の煮込みといった感じで、“がめ煮”みたい。 お客様の人気はないんですが、僕が好きなんで、明日からメニューに載ります。 食べていただけるとうれしいのですが・・・

 寒さにつれて、冬のメニューにすこしずつ変わっていきます。 僕の場合、一年中ほとんど厨房の中なんで、季節の移り変わりは、気温の変化とかより、メニューの変化で感じます。 たまに、ちょっとずれて、お客様に催促をうけて、「あーもうそういう季節か~」なんてときもありますけど。

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