« メニューの成り立ち | トップページ | セレーノのランチ »

セコンドのあとにプリモ

 またまたお詫びから、2周年の準備やら、野菜のレシピ作りなんかでばたばたしてまったく更新できてませんでした。 申し訳ありません。 すこし落ち着いたのでブログも頑張ります。(年末にいったビストロSさんやニカイさんの話とか、年明けのカノーバの話や、食材の話なんか書くこといろいろあったんですけど…)

 そのうえ、今日のネタは“まきもの屋”さんのブログのパクリ、いいえアンサーです。

 いつも、ちょっと難しい話も挟みながら、ウィットにとんだシニカルなブログですごい勉強させてもらっています。

 そのなかでちょうどイタリア料理の話題があったので。

 “セコンドのあとにプリモ” 確かに最近売りにしている店が増えていますね。 昔から日本のイタリア料理ではよくおこなわれていることなんですが、ミシュランにものった某有名料理店がコースとして明記してから、急速に増えたような気がします。

 答えから言うとそんな食べ方はイタリアではほとんどしません。(イタリアでの修行経験のない僕がいうのはどうかと思いますが) 

 ま、何事も例外はあると思いますが。 でも、フルコース食べて、〆にパスタなんてイタリア人もびっくりすると思います。 普通に考えたらどんだけ食べんのって言う感じですよね。 パスタで終わってメインなしというよりいい気がしますが。

 日本でよく見られるパスタだけで終わる食事をすることは、レストラン(トラットリアでもリストランテでも)ではありません。 小食の人や調子が悪い人は量を減らしたり、セコンド(メインディッシュ)をチーズや野菜料理に変えたりして、きちんと食べます。

 もちろん、スパゲッテリアや学生食堂なんかはパスタだけという場合もあるみたいですが。

 セコンドの前にパスタというのは、もともとパスタはスープの発展したものという歴史的な流れもあるのかもしれません。 スープの浮き身がだんだん進化していったという説もあるので。

 それでは、日本ではなぜ、セコンドの後にプリモという食べ方がはやっているのか?

 一つ目は日本では炭水化物を一緒くたにして主食として捉えることが多いのが原因だと思います。(主食という言い方は適当ではないというか、範囲が広い気がしますが)

 蕎麦やうどん、ラーメンはそれ一品で主食として考えられているので同じ麺類に分類されがちなパスタも主食として扱われてるのでしょう。(実際、wikiにも主食として出てますし)

 懐石料理の流れをみていただくとわかるのですが、主食であるご飯は最後に供されます。 これはお客様お酒でもてなすことを前提に流れが組まれているので、いろいろな流儀はあるのでしょうが最後にご飯という流れは変わりません。

 そこから来ているか定かではないですが、お酒を飲む場合、最後に主食を持ってくるというのがわれわれ日本人には習慣化しています。 その流れで最後に炭水化物を持ってくるとおさまりがいいのではないのかと思われます。

 ただ、ここで間違っている点が一つあります。 ご飯に相対する主食はイタリアではパンということです。 

 まきもの屋さんもセコンドと一緒にパンを食べないのかとおっしゃってますが、結論から言えば、あまり浸透していません。
 ヨーロッパ系のお客様やそこで暮らした経験のある日本人のお客様はやっぱりパンの食べる量が違います。 (実はそういうお客様がご来店なさるとまずパンの量足りるかなと心配してしまいます。)

 セコンドの後にプリモというのは量の調節というのもあるのですが、ヨーロッパ系のお客様はパンの食べる量で調節しているような気がします。 日本でもご飯の量で調節するように。

 パン好きのお客様以外、それほど食べませんし、たぶん主食として見てはいないと思います。 どちらかというと、口直しや料理が来ないときにつまむものという感じです。

 二つ目は、料理店の都合ということです。そんなもの押し付けるなという声が聞こえますが。

 まきもの屋さんが書かれてる通り、誰でも完食できるような量にしておいてという点は大体あってると思います。

 何故そうなるのか?

 一つは量の調整は難しいということです。 お客様のペースを見ながら量を調整するのはかなり高度な技です。 プロだからあたりまえと言われれば、それまでですが、はじめてのお客様の食べ方をみて調節することのできる給仕のかたはどのくらいいるのか疑問です。 高級店でも給仕人の人材の確保は常に問題ですから。

 そのうえ、流行っているこういうお店にいらっしゃる方というのはあまり食べないのが相場です。 たまに、何しに来てるのかわからないぐらい食べないお客様もいらっしゃいます。

 それに、値段の決まっているコースの中で量を増減させて、すべてのお客様に納得いただけるかという問題もあります。 値段も増減させられればいいのでしょうがそうもいきませんし。

 二つ目は先ほど書いていたことと似てくるのかもしれませんが、パスタに対する主食という意識からでしょうか、パスタで食事が一段落ついちゃうかたが多いように見受けられます。 よく、イタリアンレストランで食事をなさる方は別でしょうが、たまにしか行かない方はパスタをしっかり食べてメインを残すという方が多いように思います。 パスタの量を減らせばいいのですが、パスタを楽しみにいらっしゃるかたが普通は多いので。

 イタリアンレストランではパスタは売りのひとつでもありますが、常に問題をひきおこす物でもあります。 いっそのことパスタやめちゃおうかって思うときも

最後に量をお客様にお聞きしてシンプルなパスタを提供するというのは、お客様の満足感もあるし、レストラン側もやりやすいなかなかよくできた方式ではあります。 もちろん原価の面でも、メインの肉や魚の量を増やすよりシンプルなパスタのほうが懐は痛みません

 あくまで、日本式というのを意識してるまではいいんですが、あんまり流行るとそれがあたりまえになってくのが最近の日本の傾向なんでちょっと怖いかも。(パンにオリーブオイルみたいに! セレーノではお出ししてないんで、たまにサービス悪いななんて思われてるような感じがします

 かくいうセレーノでは、基本的にコースはやってませんので、お客様まかせです。 注文なさる時にアドヴァイスしてますが。 トラットリアということでボリュームはあります、多すぎるという方も多いですが、少なくてケチと思われるよりいいでしょ(笑)

 一応あるコースでは、パスタの種類(乾麺or生麺)と量は選んでいただいてます。

 一番難しいのはパーティです。 お客様の利用目的がはっきりしてるといいんですが、なかなか蓋を開けてみないと分からないのが実情です。 特にパーティのときはしっかりパスタ食べるお客様がおおいので、メイン食べきれない方も。

 ワインを飲むのがメインのパーティのときは邪道ですがとお断りして、パスタ最後に来るコースを作ったりしてます。 そちらのほうが流れがスムーズだし、最後にパスタだとお客様も量の調節がしやすいみたいなんで。

 トラットリアという看板ですが、伝統的な正統なイタリア料理を掲げているわけではないのでご了承下さい。

 お客様に一皿の料理を取り分けていただくという時点で正統ではありません。

 セレーノはイタリア料理やワインにこだわりながらもお客様が使いやすい店を目指して、やっております。

 前菜、パスタ、メインとフルコースで食べていただかなくても結構ですし、前菜とワインだけというワインバー的な使い方も大歓迎!、お一人でワインをという方のためにカウンターもありますし、一口前菜の盛合わせ(Cichetti misti)のご用意もございます。

 是非、お客様一人ひとり、いろいろなセレーノの楽しみ方を見つけてください。
 (できれば、パスタだけっていうのは止めていただきたいんですが)

 

 

ブログランキングなるものに参加してみました。 応援よろしくお願いします。
               
もしよろしければ、一日一回 ワンクリックお願いします >>>>  にほんブログ村 グルメブログ イタリア料理(グルメ)へ

 

 

 

« メニューの成り立ち | トップページ | セレーノのランチ »

イタリア料理」カテゴリの記事

コメント

そう......貸切だったり、大人数の時ってパスタの後にメイン持って行くと「ええっ、まだなんかでてくんの?」って反応があったりするから、パスタは後回しってのが正解の時って多いですよねぇ......

量と順番、スパゲッティ屋としての扱い、もしくは「ピザないの?」の質問......難しい問題ですよね(^_^;)

イタリアンレストランの宿命ですかね~
郊外にある店は特に。 あ、一応都内でした。

コメントありがとうございます。
もしかして、必殺のティラooのお店のFIAT500乗りの方ですか?

また、今度お伺いいたします。

先日母とともに伺い、大変美味しく頂きました。

 東京イタリアンの不思議な傾向も含めて、ここまで素直に感想を書かれておられるのを見て、改めて好感を持ちました。
 それも、あれだけ美味しいお皿を供されている自信の裏返しだろうと、勝手に解釈いたしました。

 確かに、実際私もそれほど大きなボリュームをこなせるわけではなく、イタリア現地を旅行するときには前菜・パスタ・メインを一つずつ取って、二人でシェアするといった邪道な食し方をしてしまいますが、残すよりは・・・と、あらかじめお店の方にはお断りをしています。
 それでも、やはり取り上げておられるような、最後にパスタを食すようなスタイルには抵抗を感じます。本場の文化を吸収して変化させるか、そのまま死守するかについては正否はないのかもしれませんが、出来れば出来る限り本場の息吹のまま楽しみたいようにも思います。

また伺います。
その際にはよろしくお願いいたします!

先日はご来店有難うございました。

東京には数え切れないくらい無数のイタリアンレストランが存在してます。 その中でいかに個性を出していくか、いつも考えております。 なかなか答えは出ません、いまだ模索中です。

セコンドの後にプリモというスタイルもそういった中から生まれたのではないかと思います。

「本場の息吹」っていい言葉ですね。 イタリア修行経験のない僕ですが、料理をつくるときはいつもイタリアらしさを意識しています。

またのお越しを楽しみにお待ちしております。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: セコンドのあとにプリモ:

« メニューの成り立ち | トップページ | セレーノのランチ »

フォト
2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ